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テレワーク、海外での普及状況は?

テレワーク。音だけで聞くと、電話使ってなにかやるの?と勘違いしそうですよね。これを日本語に訳すと「在宅勤務」なんです。テレワークより、在宅勤務と言ってもらったほうが、なんとなくわかりやすいですよね。でも、なんかカッコ悪いから「テレワーク」としているのですかね。なんでも横文字至上主義の日本のお役所のやりそうなことだなと感じることがあります。

日本でも在宅勤務「テレワーク」があるのですから、海外にだって「テレワーク」はあるはず。海外ではどのようになっているか、ちょっと調べてみました。
今、世界ではおよそ5人に1人(17%)が、主にテレワークをやっているそうです。

テレワークの盛んな地域には、身分制度がある地域もあります。どのようにがんばっても身分が低い=低収入の人が国民の大半を占めている状況がありました。しかし、この身分制度に入らない職業が出現しました。IT業界です。特に身分制度の強い国であるインドなどでは、インド工科大学などでIT技術を身に付けています。その人たちが世界各国で、ITの大企業を展開しているのです。

自分たちが差別された不自由な生活から、母国を捨てて、世界を舞台に活躍するようになったので、その企業、会社でもいろんな働き方のスタイルを生み育てているのです。
北アメリカは9%、ヨーロッパも9%のテレワーク率であるのに対して、中近東及びアフリカでは27%、ラテンアメリカも27%、アジア太平洋で24%と高くなっているのです。
また、IT技術を身に付けていますから、高学歴である35歳未満(開拓者たちが、若者を育てている分野)、高所得世帯が多いです。

総合して、男性のテレワーク率が19%と、女性の16%をわずかに上回っています。これは、日本における、育児や介護をするためにテレワークに頼らざるを得ない状態が、必ずしも世界的な現状ではないことを示しています。
では、各国の状況を見てみようと思います。

アメリカ

アメリカでは、個々の仕事の範囲よ責任は明確化されています。さすが自由が許されている国です。
目標管理と成果による業績評価・報酬制度も定着しています。
また、アメリカの大半のホワイトカラーには、ホワイトカラーエグゼンプションが適用されていて、日本におけるテレワークを阻害する要因の一つである労働時間の制限がありません。日本人のように、時間外労働もいとわないではなく、アメリカはONとOFFをきちんとわけている民族性があるからだと考えられます。

フリーアドレスの一形態であるホテリングによるオフィスベースコストの削減など、企業の利益のためになることが率先されます。テレワークの導入によって、コスト削減がうまくいっていることを立証しているのです。
2010年にテレワーク強化法が成立。連邦政府全職員にテレワークを推進する方針を掲げています。立法化当初は、交通混雑の緩和やオフィスコストの削減、人材確保のためのインセンティブとしてのテレワークが推進されてきました。

しかし、9.11以降では、事業継続面での機能分散化を図るうえでテレワークが柱となっています。大企業の働き方としては、85%のテレワーク導入率が、82%のフレックスタイムを上回っています。

カナダ

カナダの雇用形態は、地続きであるアメリカに酷似しています。
法規制こそありませんが、カナダの労働時間は年間1.700時間程度。フルタイム就業者の3人に1人が、柔軟なビジネススケジュールを実践可能な国なのです。

フルタイム就業者のうち、とびとびにでも在宅勤務が可能な人は22%、柔軟な労働時間が可能な人が42%で、テレワークを含めた柔軟な働き方が可能な人は48%にも上ります。テレワークと柔軟な働き方が併用可能で、その率は15%です。

イギリス

高い失業率を背景にしているヨーロッパでは、ITを活用した雇用創出を、EU(欧州連合)全体の政策課題として認識されてきました(残念ながら、イギリスは離脱してしまいましたが)。
アメリカに対するヨーロッパを強化する基本政策も打ち出されました。ICT活用を強力にする基本政策が推進されてはきました。しかし、ドイツやフランスなど一部のヨーロッパの国では、労働時間の管理がかなり厳しくなっています。ゆえに、アメリカほどテレワークが普及できないのもまた問題点の一つです。
もともと、ヨーロッパ諸国は、労働時間の短縮が進んでいることから(イタリアでは、シエスタと呼ばれるお昼寝の時間があるほど)、テレワークの必要性がそれほどないとも言えます。

雇用主に有利な労働法制度を持つ国。比較的雇用市場は流動性が高くて、長時間労働の習慣もない。よって、柔軟な労働時間制度が普及してると言えます。

フランス

ワークライフバランスに配慮した文化があります。そもそも歴史の中にフランス革命がある国ですから、民衆が強いわけです。労働者保護のために労働時間も管理されています。柔軟な労働時間制度も普及していることから、テレワークに今更依存しなくてもよい環境があるのです。

もちろん、テレワークに関する民間の合意締結や法整備は進んでいます。しかし、それでテレワーク普及を促すことにはなっていません。

ドイツ

90年代に起こった不況時に雇用維持施策として、ジョブ・シェアが広く導入されています。労働時間の短縮化と柔軟化。
法定労働時間を超えて働く就業者は、国民の1割にもなりません。ドイツにとって、長時間労働は、政策的な問題ではなくなりました。よって、テレワークも施策に取り上がりづらいと言えます。

フィンランド

テレワークをワークブレイス改革の一環として推進しています。テレワーク実施率としては、EU内5番目の高さです。
テレワーク導入のインセンティブは、車社会においての通勤距離が年々長くなる傾向。その対策として、通勤距離の削減が重要課題になっています。

労働集約型の働き方から、ナレッジベースのサービス業に産業転換が進んでいます。また、IT技術の普及により、技術的環境が整ってきて、テレワークがしやすくなっているのです。
政府が「ワーキングライフ開発戦略2020」を策定し、その中でもICT技術の活用による「新しい働き方」。その普及に関する分散型マネジメントをコンセプトして、ヨーロッパ1のワーキングライフの達成を目標にしています。

韓国

電子政府の進展を背景として、2010年から大統領のリーダーシップにおけるスマートワークの推進がなされてきました。
伝統的な長時間労働の見直し。少子高齢化に歯止めをかけるべく、ワーク・ライフ・バランスの向上を目指して、官民合わせて30%のテレワークを目標にしていますが、いまだに、達成できない状態でいます。
公務員用のスマートワークセンターの設置など、韓国のテレワーク推進は官に重きが置かれているのです。

シンガポール

伝統的な固定時間制度が根強い国。慢性的な労働力の不足の解消のために、女性の労働参加に積極的な政策をとっています。
政府としては、フレックスタイム、フレックスプレイス、パートタイムなど、柔軟な労働時間制度は、発展途上と言えます。

国によって、テレワークに対する考え方も取り組み方も様々なようです。必要のない国、津々浦々までいきわたっている国。
テレワーク自体が、発展途上の働き方、22世紀につながる働き方なのかもしれませんね。

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