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ノマドワーカーとフリーランスのちがいとは?

新型コロナウィルスの政府の補償に関して、フリーランスの存在は、最近よく話題に上る。しかし、ノマドワーカーに関する補償というのは、正直話題には上らない。
ノマドワーカーとフリーランスは、非常に似ているものだ。大きな区別で言えば、どちらの呼称を選ぶかという次元ではないかと思われる。

ノマドワーカーとは

ノマドワーカーの意味は、「遊牧民」。「遊牧民」というのは、モンゴルの草原を想像してもらう方がわかりやすいだろう。家畜を連れて、家畜のえさである草の生えているモンゴル全土を旅して歩く。次の土地につけば住まいもまた立て直す。一つの集団(家族一族の単位もあれば、職業集団の家族の場合もある)で、「旅」をしながら、定住地を持たないで生活していく。
もちろん、今のモンゴルにおいては、「遊牧民」を探す方が難しいであるだろうし、自給自足で生活が成り立つ時代でもなくなってはいるので、あくまでもイメージだ。

仕事におけるノマドワーカーは、集団で移動しているわけではない。パソコンを一つ持って仕事をする。その場所は、Wi-Fi環境が整っているカフェやファーストフードなどであって自宅ではない。また、そんなせせこましい近所でではなく、仕事先は例えば日本の企業であるのに、ノマドワーカー自身は、リゾート地など自分の趣味と実益がかなう場所だったりもする。

そういう自由を「遊牧民」に例えていいのかは甚だ疑問ではあるが、なんでも横文字にするとカッコいいと考える日本人にはうってつけの職業名称なのだろう。

フリーランスとは

フリーランスとは、所属する企業がなくて、自分自身が会社であると思ってもらっていい。一人親方ともいい、日本では、昔から存在した職業だ~フリーランスという言葉は近年ではあるが。
例えば、一人親方の代表としてあげられるのが、大工さんだ。頼まれたら、自分一人で仕事先に向かい修繕などを行う。欄間などを自宅の仕事場で黙々と作る指物大工と呼ばれるジャンルの人もいれば、神社仏閣の修理だけを担う宮大工と呼ばれるフリーランスもいる。もちろん、家を1軒建てる場合は、フリーランス=一人親方が、棟梁というトップになって、一緒に働いてくれる同等の技術を持ったフリーランスの大工を雇ってきて、一つの集団になって仕事をする。まあまあ、大手住宅メーカーでの家の建築が主流になった昨今では、やはり、一人親方の大工さんは、地方にはいても、都市部ではかなり探さないといない。つまり、昭和まで成り立った仕事と言える。

現代におけるフリーランス

今、フリーランスと呼ばれる職種は、デザイナーやライターなどクリエイティブな仕事をする人たちを指すのではないだろうか。
デザイナーさんは、そうでもないが、フリー(ランス)ライターは、よくフリーターと間違えられる。田舎でフリーライターをしていると、横文字になれない高齢者に、フリーターにされ、家からほぼ出ないので、ニートと呼ばれることもある。

デザイナーさんは、イラストを描くばかりの人ではないが「絵」という作品があるので、意外にその立場が認められている。しかし、ライターは、他人に文章を書いてもらってお金を払うという習慣のない人からすると、お金を稼げていること自体驚異の存在とされることがある。本来数万円の仕事なのに、報酬が大根3本だったり、シュークリーム5個だったりする場合が、現実にあり得る。それで生活ができるわけではないので、地元の仕事を引き受けずに、ネットを通して確実に収入になる仕事しかしなくなるので、プロのフリーライターは、都会にしかいないと思われているところがある。

また、文章の場合、新聞投稿を趣味としている人、自費出版をしたことがある人、無料ブログを書いている人も、「フリーライター」と自らを名乗る場合がある。
1円のお金も稼げていない人間は、「フリーライター」と名乗ってはいけない。

フリーの世界の難しさ

フリーランスとして仕事を始める場合、すべての業務を一人で行わなければならない。営業はもとより、製作、経理まで全部だ。
フリーとして独立する際は、そこに至るまでの前に勤めていた会社から下請けしてくれる仕事もあるだろうし、そのセンスに魅かれたクライアントがついてくるから、ある程度の固定収入が見込めるからフリーになる。

しかし、その見込み仕事は、すぐになくなる。元の会社が下請けに出す際は、できれば単価が安い方がいいので、急に打ち切りになる場合もある。ファンになってくれたクライアントには常時仕事があるかというと、仕事がある時だけのお客様だ。
SNSを使ってPRをしても、そうそう発注にはつながらない。
単価が低く、地味な仕事でもコツコツこなす。期待以上のものを提供し続けることで、新たな顧客ができるまで頑張らなければならない。

そのため、独立前の預金通帳の残高を把握して自覚しなければならない。飲食店などで独立する人は、半年程度お客さんがこなかった場合でも生活ができる残高といわれる。が、クリエイティブ系でフリーになる場合は、1年は仕事がなくても耐えられる預金額が必要だ。全く仕事がない期間は少ない。しかし、収入の額も少ない。生活も節約に節約を重ねなければならない。人間関係を築くために交際費は削れない。

その上で顧客が出来た時、顧客を大切にするということは言うまでもない。フリーのデザイン事務所をしているデザイナーが言っている。「僕は、ほとんど営業をしない。顧客という『おかげ様』が僕のPRを代わってやってくれる。『おかげ様』ほど有能な営業マンはいない」。確かに、想像以上の仕事をしてくれるふりーを応援したくなるのは、人の常だ。顧客が増えて、寝る暇がなくなるほど仕事が増えても、手を抜かない。クオリティを下げないで常に仕事に真摯に向かいあう。中には、とても安価で下請け孫請けに仕事を放りだすフリーもいるが、こういう人はそのうち立ち行かなくなる。クオリティが下がるからだ。仮にクオリティが上がった場合、普段の自分のクオリティが追い付かないくなるから、客が逃げることになる。

フリーランスは、激務

フリーランスは、一人でやるからこそ、逆に働き方改革はできない。働き方改革をする場合、確固たる信念を持って、仕事を行う時間を厳守しなければならない
激務に流されるまま、24時間仕事をしていると、必ず身体を壊すときがある。体調が悪くても、顧客に何も言えない関係ならば、高熱を出しながらも仕事はしなければならない。だからこそ、余裕を持った納期が必要である。それには、たまに、「緊急で朝まで上げて欲しい」という顧客の緊急時に対応して貸しを作っておく。すると、体調が悪い時に「ゆっくり休んで」とエールをもらえる存在になれる。

一部の人以外、フリーランスは決して単価の高い仕事ばかりではない。それでも、自分の生活ができるくらい、ちょっとは贅沢、あるいは貯蓄ができるくらいの収入を得るべく、人脈を作り、信用を積み重ねていかねばならない。

改めて、ノマドワーカーとフリーランス

ノマドワーカーと名乗るか、フリーランスと名乗るか。基本はそれだけの違いではないかと思う。
リゾート地を選んで仕事ができるノマドワーカーは、そもそもが自由に使えるお金を持っているのだろうし、必死に働かなくてもいい存在なのだ。

では、フリーランスは、24時間自宅で必死に働き続けなければならないかというとそうでもない。やはり、リゾート地で仕事する可能性もあるのだろうし、自分の仕事のリズムによっては休み休みの仕事も可能だ。
フリーですというより、ノマドワーカーなんですと言った方が、初めて仕事をもらうお客様からしたら、インパクトは残ると思う。

ただそれだけの違いだ。
1人で仕事をしていくことに、またクオリティを保ち続けて仕事をすることに対して、ノマドだろうとフリーだろうと同じだからだ。

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