ノウハウ

本当に紙物は必要ないか。「ペーパレス」について考える

パソコンを職場で使用することのいくつかの重要項目の中に「ペーパレス」があります。パソコン画面の上で必要な書類を見る。パソコンの中で書類を作成し、必要にしている場所に電子メールを使って送る。内容をパソコン上で共有する。パソコンの中に保存するので、紙物での保存する必要がなく、検索をかければ自動的に必要な書類が出てくる。

紙を多用してのファイル作り、またそれを保存する場所が必要なくなる。紙にかける経費も浮き節減ができる。
理論上は、可能です。しかし、あなたは、プリンターを全く使わず、パソコンの中ですべてを完結できているでしょうか。
理論は、あくまでも理論です。

私は、紙物に落とした資料でないと、書類作成の時に創作能力がわきません。もし、パソコン内の書類だけを見るという法律ができたら、パソコンは常時2台以上同時稼働させないと仕事ができません。
保存にしても、毎日同じような仕事をしているので、検索ワードも限りなく似たようなものになり、パソコン画面を一見しただけでは探し出せないと思います。正直紙物に落とすから、「これだ」という書類が見つかるのです。

「ペーパレス」時代が確立されていれば、プリンターのCMなど放映されていないはずです。人間の頭はそれほど柔軟ではないのです。
そして、病院などでの「ペーパレス」電子カルテ化が今進んでいますが、同時に昨今の大震災や自然災害の時には、停電でパソコンに電源が入らない。そういう緊急時ほど、手書きのカルテの方が役に立つことが実証されています。
また、戸籍等の原本も、入力ミスとかを防ぐために、古ければ古いものは、当時の紙戸籍で保存されていることをご存知でしょうか。
「ペーパレス」は永遠の夢なのではと思えますが、メリットデメリットを検証して見ます。

ペーパレスのメリット

情報の共有が瞬時に行うことができる

一定のセキュリティのもとに、デジタル文書は、いつでもどこにいても閲覧が可能です。テレワークやモバイルワークをするにあたって、情報共有ができるということは、タイムラグもなくなることなのです。

紙物を保存することがなく、オフィスの省スペース化が実現できる

書類を保存するラックや棚がまず不必要になります。その分オフィスの省スペース化ができるというわけです。

書類が簡単に探せる

ペーパレスですから、文書はデジタル。つまりパソコンやスマホの中での利用になります。一定のセキュリティの中での閲覧がいつでも可能になります。

柔軟なオフィススタイルが作れる

デスクに引き出しと言うものが必要ではなくなります。つまり、自分の席と言った固定の場所はいらなくなるということです。会社会社した室内でなく、過ごしやすい環境にすることも可能です。

プリントアウトやFAXにかかるコストと時間の削減

会議のための書類作成作業をしなくていいのです。FAXも、電子メールで送ればいいので、いらなくなります。
これらの作業は、比較的在籍歴の短い女性社員担わされてきました。しかし、行わなくていいことで、女性の会社貢献率が別の意味で上がると言うことに繋がります。

天災や震災などの際に重要書類が完全に守られる

デジタル文書はクラウドと言う場所に保存しておきます。天災や震災が起きた場合にも重要な書類を紛失するリスクが少なくなります。

ペーパレスのデメリット

なぜ、これほど「ペーパレス」が叫ばれているのに、進展がないのか。

パソコンはあくまでもツールであって、人間ではないから

パソコンには、文字化けやバグるなど人間ではしないような失敗を起こす場合があります。クラウドに頼んだとしても同じことです。
完璧に作った書類に、ウィルスが入り込んで永久に読むことのできない、復旧できない文書になることもあります。

画面の大きさによって、読めない

モバイルやモニターの解像度や大きさによって、紙の文書より視認識が劣る場合があります。機械の文字や画像に、人間の目が付いて行かないということです。

システムダウンが起きた際に読めない

停電やサーバートラブルによって、デジタル文書が読めないのは納得できることです。やはりこういった際は、紙文書の方が強いです。
前記しましたが、人の命を預かる病院のカルテが、電子カルテと紙カルテが両立されていくのもこのような点があるからです。コンパクトに思われるクリニックでも、紙カルテは、地下室などに保存されています。

ITリテラシーの差による情報共有のできにくさ

社員には、パソコンをサクサク使いこなせる世代や得意分野とする人、と、何度やってもパソコンスキルが付かない世代や不得意な人がいます。このITリテラシーの差は、紙文書のほうがよっぽど情報共有がしやすい場合があります。

それ以上に、ペーパレスを阻む理由

初期導入コストと危険性

紙文書をすべてデジタル化するには、時間とコストがかかります。紙から読み取って、入力際に間違ったままという場合もあります。特に戸籍等の訂正の効かない文書のご入力は致命的になります。
普通の業務と並行して、デジタル化を行うとなると、社員の疲労もMAXとなります。また、この切り替え時には、パソコン業者が入るので、情報漏洩が起こらないとも限りません。

紙で見ることに慣れている

若い世代ならともかく(しかし、今若者と呼ばれる世代は、スマホは出来てもパソコン作業に慣れていないためキーボードも打てないとのこと)、何十年も紙で文書を見ることが当たり前でした。
デジタル文書に馴染めないから進まないということも考えられます。

デジタル化することで、効率が悪くなる

「ペーパレス」が叫ばれ始めた時、人はすべての文書を「ペーパレス」できると思いました。しかし、文書には、ペーパレスに向いてるものと、あくまでも紙のままがふさわしいものがあります。
無駄なものまでデジタル化してしまうと、効率は当然下がります。それによって、デジタル化を中止して、もっと効率が悪くなるという、負のスパイラルを生むことになります。

では、ペーパレスをあきらめるのか

あきらめることはありません。実現させる方法はあります。

  • ペーパレスは一気に行わず、できるところから始めてみる
  • デジタル化すべきものとしないものを明確にわけてみる。これができると、検索しやすくなり、能率はあがります。
  • クラウドサービスを使おう

ペーパレスを実現させるツール

文書管理システム

ペーパレス化、管理、検索、機嫌や特定の条件の設定などによって自動廃棄機能もあり担当者の負担を軽減します。機種によっては、承認や申請のワークフロー機能があり、外出先からの業務効率化を図ることが出来ます

クラウドストレージ

文書管理システムに比べるとできることは限られます。逆にそれが使い勝手に繋がります。デジタル化された文書の管理や検索程度ならば、充分対応できます。

タブレット

商談の相手に文書確認をしてもらう際、スマホよりは見やすくより拡大できます。外出が多い営業社員がタブレットを携帯することで、視認識が向上し、商談もスムーズになります。

Web会議システム

テレワークやサテライトオフィス勤務の社員の会議参加のために使用します。Web会議システムを導入することで、オフィスに出社する回数を削減できます。しかし、簡単なミーティングは、このシステムによってフェイス to フェイスで綿密に行うことが出来ます。

ペーパレスの存在、働き方に投げかける影響を考えると、一概には必要、不必要を決めることができません。
使う側の認識とメリットが高まれば、急速に普及するシステムです。
まだ、試行錯誤が必要なものだとも言えます。

-ノウハウ
-, ,

Copyright© Telework Labo テレワークラボ , 2021 All Rights Reserved.