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印鑑って本当に必要? 日本独自の文化~クラウドサイン

緊急事態宣言が出された翌日のニュースを見ていたら、1人の会社員がインタビューされていました。「印鑑押さなければならないですからね、出勤しなければならないんです」と答えていました。

満員電車の中から、判子を押す必要のない若い人は消えても、ある程度の役職のついたお父さんは消えないんだろうなと思いました。同時に、テレワークが当たり前の時代にならなくって、みんなが常勤の時代、この人たちは、ただ判子を押すために、デスクに座っている「だけ」がお仕事なのかなとも思いました。

確かに、確認の印鑑は必要です。けれど、下の実働部隊から上がってきた書類の内容を、きちんと理解して精査して、会社の利益につながると自覚までして、この人たちは、毎日何十枚かの書類に捺印しているのかなと、大丈夫かなとも思います。

儀礼的に次の役職の人に、捺印リレーだけなら、そんなものはナンセンスであるし、第一社長の決定印時点で、一番最初に書類を作った若手の意図は伝わっているのでしょうか。

その判子一つにそんな重要な意味が、今どきあるのでしょうか。ちょっと話は脱線します。母がお世話になっている介護施設では、家族が書かなければならない書類が多いのです。お世話になった当初は、朱肉を必要とする三文判の捺印を求められました。しかし、慣れてきたら、シャチハタでOKになったのです。

ある時期、まったく書類を書くことがなくなったことがありました。母をお迎えに来て、送り届ける。まあまあそんな作業で忘れたのかなと思っていました。

すると、また書類を書く作業が始まったのですね。不思議に思って、職員さんに母のデータを見せてもらうと、私の筆跡ではない住所と名前が記載されていました。我が家の名字はどちらかというと珍しいに入るのですが、捺印もしてあります。

ある時期同じ職員がその書類を担当していて、ご家族に毎回書かせるのも面倒だろうという配慮で書かせなかった。また、印鑑については、そんな珍しい名前の職員いた(けっこう大きめの高齢者事業所ですからね)ので、その方のシャチハタを押したということが判明しました。


責めているわけではなく、「頭使ったな~」と楽をさせてもらったことを感謝した我が家なのですが、こうしてみると、毎回の書類作成必要か?とも感じたのです。

つまり、印鑑証明を必要としない書類であって、シャチハタで済むならば、会社で必要な数のシャチハタを、テレワーク各人に渡して、テレビ会議上で、「押しちゃっていいですか」ですべては解決するのではないかと思った次第です。


もちろん、勝手に借金などされるのは絶対ダメなので、シャチハタで済む範囲の案件であり、テレビ会議で周知のこととして捺印の許可を得ての話です。

そうすれば、わざわざ捺印のために、満員電車で通勤することもなくなります。それでも、形だけでも捺印が必要だというならば、何曜日の午後何時と設定して、人との距離が保てるガラガラの電車で出勤してきて、流れ作業的に押せば済むのではないでしょうか。勝利内容については、テレビ会議上で十分に精査されているのだから、本当に形だけ捺印です。

テレワークにしても、常勤にしても、捺印担当がいなくなったら、役職手当分経費も浮きます。また、判子押すだけで、あとは怒鳴ってばかりの上司もお払い箱でいいわけです。人間関係がすごくスマートになると思えるのは、私だけでしょうか。

日本ではもともと、捺印の文化がありました。江戸時代くらいで遡ると、その時は印鑑ではなくて、花押というサインでした。幕府でもありましたし、各藩でもあり、お殿様が〆の刃花押を書きます。
ただ、人の筆跡と言うのは必ず上手に真似る人が出てきて偽造されるものです。なので、お殿様たちはいろんな試行錯誤を重ねました。

例えば、伊達政宗ならば、花押を書いた後、ある部分に小さな穴を空けます。それは本人にしか気が付かない本当に小さな穴です。もし問題が起きて~偽造等、政宗が見た時に、それが本物か偽物かは歴然とします。

その後、明治以降になって、印鑑文化が台頭して来ました。…だから、印鑑であなたの家の運命を見ると言う占いは、ごくごく最近のものです。この印鑑を使っていたら不幸になるといわれても、所詮明治以降なので高額な印鑑は購入しないことです。

この印鑑も、印鑑職人に依頼すれば、ほぼ同じの物が出来上がります。印鑑は小さなもので、現代の鑑識システムを使えば、同じではないとわかるのですが、当時はそういうわけにはいかなかったのですね。

なので、実印としてその印鑑を彫ったら、類似の印鑑は作成してはいけないという法律があります。これは、ちゃんとした印鑑店で作るものであって、それなりのお値段がします。

だから、これを役所に届けて、印鑑登録=実印として、価値があるのです。
もちろん、いろんな書類には、実印を押すまでもないというものもありますから、それは大量生産の三文判かシャチハタで大丈夫なのです。

中には、中学校卒業記念にもらった三文判を、印鑑登録している人もいます。これでは、偽造してくれと言わんばかりの行いです。なので、印鑑職人に、「三文判を印鑑登録していると、三文判程度の人生しか送れなくなるよ」と言われます。
それから、落として欠けた印鑑も今は、印鑑登録できないようになっています。

それでも、会社のシステムは簡単に変えることはできません。捺印が必要であれば、それは是々非々で必要なのです。自分が社長にでもならない限り、印鑑不必要にはなりません。また、代理でシャチハタを押すことも、基本的には許されません。捺印する人の責任において、その捺印が有効だからです。

しかし、パソコン、テレワーク時代において、印鑑問題をどう解決したらいいか。
新しい仕組みとして「クラウドサイン」などオンラインで使える証明が徐々に普及し始まりました。

クラウドサインでは、

  • 契約書、申込書、発注書などの契約書類をPDFで取り扱います。ファイルなので、書類が複数枚あっても大丈夫
  • それらが揃ったら、送り先のメールアドレスを間違いなく追加
  • 押印欄をドラックして自分もしくは先方に割り当てて、自社の電子印鑑を押す
  • 送信
  • 先方にメールが届く
  • 開いて押印、書類の内容に同意。これで締結完了

なお、電子印鑑を使わなくても、メール交換の履歴がきちんと双方に残り、さらにクラウド上に残っている(どちらかが勝手に破棄しても、記録は残ります)場合は、契約が成立します。
今まで通りの契約書だと、営業や担当が出先まで出向かなければならない。あるいはお互いに郵便を使ってのコストがかかります。業務委託契約書などは、このコストが4000円ほどかかるそうです。

クラウドを使うことで、発送作業した関係のない社員から情報がもれるということもなく、逆にコンプライアンスが強化されます。また、メールなので、発信者と受信者が、特定されます。

「クラウドサインで合意締結されたすべての書類は、クラウドサインのみが発行可能な電子署名が付与される。それにより、真正な書類を判別することができる。電子署名の仕組みには、強固な暗号化方式によって守られている公開鍵暗号方式に基づくデジタル署名を採用する」。


紙の書類では、書き足しや印字ができてしまいますが、クラウドサインではそういうことはありません。
しかし、捺印担当をして居る役職の方々が、すぐにクラウドサインができるようになるかは甚だ疑問です。

ですから、今緊急避難的に始まったテレワークの中でも、あなた自身が役職に就いた時を想定して、パソコン上で完了する印鑑システムについて学ぶ。
今が絶好のチャンスなのかもしれません。

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