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働き過ぎになると言われているテレワーク~日本人の義務感からか

早すぎた「テレワーク」の始まり

本来は、2020年4月、新年度から、東京オリンピックにおけるインバウンド対策のために「テレワーク」が始まるはずだった。基本的には、東京や大阪などの首都圏では急速に進められ、その他の地方では、働き方改革の一環としてテスト的に始まるはずだった。パソコンやタブレット。テレワーク仕様にして、共有の情報はクラウドを介して行う。

平時であれば、このシステムは、政治的にも注目され、日本は、オリンピック開催に当たってパーフェクトな国として称賛されるはずだった。

しかしながら、年明け早々に、中国で新型コロナウィルスの莫大な感染が始まった。日本にその影響が及ぶことは、世界中の他国同様誰も想像していなかった。しかし、日本では、クルーズ客船の中で罹患がはじまった。店頭からマスクも消えた。

そこで、まだ準備不足の中で、強引に「テレワーク」が始まった。コロナの感染拡大を受けて、首都圏のみならず、お試し活用に過ぎなかった地方都市の会社でも「テレワーク」が始まった。

想定外のテレワーク

このサイトでは、様々な「テレワーク」や「リモートワーク」の情報をお伝えしているが、会社も準備が整っていなければ、テレワーク勤務になる社員の心の準備、仕事をする場所の準備もできてはいなかった。

地方の会社などは、自宅でのテレワークではなく、会社の拠点ともなり得るコワーキングスペースなどをテレワークの場に考えていた。ゆえに、自宅におけるテレワークは、本当に衝撃的な開始だったのだ。

ゆとり世代さとり世代が、部下と言う立場の下支えを占めている。昭和バブルに生きて、さらにリーマンショックで痛い目にもあっている上司たちは、彼らの使い方が上手とは言えない。この間の社員こそが、パソコンの作動などを担って、両方がつながっていくようにしている。

しかし、在宅勤務になれば、この上下関係の人間たちをつないでいくことは厳しくなる。

どのくらい働くべきか。勤勉な日本人は働きすぎ?

会社ははじめての働き方に対して、どういう就業規則にしていいかわからない。そもそも、就業規則の一部変更も間に合わないまま、テレワークは始まってしまったのだ。

当然勤務時間も、9時から5時のままであり、いくら通勤時間がまったくなくなったと言えど、朝は通勤時間から、夜はサービス残業を含む終電までを、暗黙に求められている。8時間労働ではないし、労基署が定める週32~40時間労働など守るはずがないのだ。

しかしながら、日本人は、どの世代においても勤勉だ。

それが、就業規則に明記されている労働時間でなくても、求められるのだったら働くという人ばかりなのである。仮に規則通りの労働をしている人がいるとしたら、去年今年に就業した新人社員であり、あるいは、体調を壊すまで働いた経験のあるベテラン勢だ。

仕事を手早く、就業時間以内におさめて、定時であがることはよしとされない。仕事が出早いことは褒められることではなく、どこかで手を抜いているのだろうと認識される。仮に認められても、仕事が手早い人には、通常のノルマ以上の量のノルマが課される。

勤勉ではあるが、「熟慮と努力」を重ねて、時間内いっぱいまで行って、残業に至るのが有能な社員だと思われているところがある。もちろん、サービス残業を喜んですることもよしとされている。

本当のテレワークってなに?

この仕事のやり方が、テレワークにも反映させてしまうから、仕事のし過ぎ、働き過ぎになってしまうのだ。

一部の会社以外やったことがないから、自社で適正な「テレワーク」の仕方がわからない。日本人は知らないことを聞くことを躊躇する。「知るは一時の恥、知らぬは一生の恥」ということわざもあるというのに、それを実行することはやはり、恥なのだ。

コンサルタントという専門家に指導を求めることも、この流れだ。コンサルタントが言うことがすべて会社の営利につながるのであれば、コンサルタント自身が会社を立ち上げて自分で莫大な利益をあげていることだろう。コンサルタントが入っています、入れていますということが会社のステータスなのだ。

テレワークになっても、仕事は次から次にきれずにある。これは、あくまでも、去年度の業績がよかった会社においてだが。パソコンを通して、一つ終われば、次の仕事が来る。永久ループのように仕事は続く。

通勤がないだけで、何も変わっていない

実際、テレワークになったからと言って、スーツやワイシャツを脱いでカジュアルな服装で仕事をしている人は、まだ少ないと思われる。仕事の合間に、近所を散歩と言っても、コロナ渦の今、気軽に自分の住んでいる地域を歩き回る人は少ない。

朝晩に、多少ジョギングルックに身をまとった人を見かけることがあるが、コロナ前よりはガクンと少なくなっている。

みんな在宅でなにをしているかというと、仕事をしているのだ。今日のノルマがあるとしたら、明日のノルマもある。今日早く終わったから、明日の分に少し手を付けていたら、明日の仕事自体が少しは楽になるかと思って、誰にも命令されていない仕事をする。

独身であれば、時間の感覚がなくなって、ONとOFFの入れ方を間違う。一人暮らしであれば、誰も注意をしてくれる人はいない。仕事はし放題だ。

家庭持ちであれば、女性は食事の支度など家事があるからわりと時間の割り振りを行うことができているかもしれない。

しかし、男性は、妻の愚痴も聞きたくないし、子供たちの教育も妻に丸投げなので、学校が休業な子供たちにかかわらないようにと、必死に仕事にのめり込む。今まで、飲み会をしていた時間帯まで仕事をする。

会社人間で、家族への接し方がわからない、面倒くさいと思っている夫ほどこの傾向が強い。仕事がしたくてやっているのではなく、家の中で孤独になりたいから仕事をしているのだ。

ZOOM飲み会は本当に流行っているのだろうか

ZOOM飲み会ができるのは、単身者か妻と円満な人だけだろう。妻も、夫が仲間と飲んでいるのを笑ってみていて、時には妻自身も参加してしまう。ZOOM飲み会が流行っていますよと、マスコミが報道するくらい、許されているとは思えない。

だったら、パソコンデスクの横に缶ビールを置いて、自前のパソコンでネットサーフィンをして、仕事をしているように見せかけている夫たちの方が多くはないだろうか。

テレワークの弊害

今までは、会社で、隣の席の働くペースを確認しながら、自分の仕事を進行していた。それは、少なすぎず、多すぎず。

しかし、在宅では、誰がどのくらい仕事をこなしているかが把握できない。先ほどの恥ではないけれど、進行具合を聞かれた時に、実際にできている仕事よりちょっと多めに言うのが、人の常だ。それを聞いて、自分も負けられないと、時間外で仕事をする。

今はまだ始まったばかりだから、バランスが取れていなくても、通勤して会社に出ている総括する社員の裁量でなんとかなっているだろう。しかし、バランスの取れない仕事量は、いつしか破綻する。

「テレワーク」ではなく、全員一回会社に戻して、仕事内容の精査をしなければならないような、過度な仕事のし過ぎが起こる。その時期が、いったん終息仕掛けているコロナの第二波にぶつからないことを願うだけしかない。

比べる者、基準になる働き方の見本を示されないと、日本人は必ずオーバーワークしてしまうものだ。今社会は、明日のことはわからないどん底の不況の中にあるが、会社員としての社会人を見る限り、仕事の上での「高度成長期」的な働き方は続いている。

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